すらまん
  牧場

えちぃゲームを作ってます。最近はツクールMVにおねつ。

商業誌に準じたい(代理宣伝)

カテゴリ:お知らせ  投稿日:2018-12-23

友人のバイヤーボーイ氏が主催のサークル「滅び屋」が、C95に参加するんですって。
彼は「SNSとかよくわかんない」的な人間で、自サイトも持っておらず、代わりに宣伝してほしいと言われたので、告知します~。

タイトル:商業誌に準じたい(平成三十年下半期)
内容:エロ同人誌を作るときに悩む「商業誌に準じる修正」の実態調査
サークル名:滅び屋
配置:三日目 東J-21a

エロ同人界隈で悩ましい消しについての調査で、本文78ページの結構大きめのボリュームになってます。元々がR-18の本を引用しての調査報告なので18禁表示となっていますが、内容は結構まじめです。

内容は
・各雑誌の修正の実際のデータ
・種類別修正一覧
・雑誌から単行本になった際の修正の変化
・面積当たりの修正率の調査
・紙と電子版の修正の違い
など、夏版よりもさらに突っ込んだ研究になっています。
(本人曰く「平成の総決算的な一冊にしたかった」そうです)

このトピックについてここまで網羅して調べてる人はあまりいないので、資料としての価値が高いと個人的に思います。世の中の修正の動向を一冊で概観できるので、とくに18禁ジャンルに関わってる方にはおすすめです。

なお、僕は今回も表紙とポスターとサークルカットのみ手伝いました。本当は本文のデザイン、組版とやる予定だったのですがスケジュールが合わず断念。

以下、本書前書きより引用です。

1 本書の目的

 近年になり、同人誌の創作活動による性表現の修正が、今まで以上に厳しく求められています。商業誌に準じる修正が適切に施されるために、その商業誌を男性向け女性向けの分野を問わず幅広く調査し、成年向けマンガを描いている人、あるいは、これから描こうとしている人たちの目安として利用されることを念頭に置いて、性表現に対する規制の中で表現の自由を確保することを目的としています。
 平成最後になる本書では、前作の倍以上の雑誌を調査し、さらに単行本の一部も調査の対象にしました。

2 コミックマーケットからの注意喚起

以下に、コミックマーケット公式サイトから以下の文を引用します。

【注意喚起】コミックマーケットにおける頒布物の表現について
2013年11月15日
コミックマーケット準備会・共同代表
安田かほる・筆谷芳行・市川孝一

 これまでコミックマーケット準備会は当日のサークル参加登録時、「ワイセツ」を中心としてサークルの頒布物を確認してきました。「ワイセツ」については、当該サークル以外にも広く責任を問われる可能性があります。頒布物確認を行なうことは、頒布物に対して準備会がサークルとある意味共同して責任を取れる形とすることを目的にしています。
 コミックマーケット85でも同様の確認作業を行う予定でおりますが、今年下半期に入って「ワイセツ」表現に関する新しい動きがあったことを受け、『コミケットアピール』に加えて注意喚起を行うこととします。
 既に報道されている通り、2013年4月19日に成年向けマンガを発行している出版社に家宅捜索が行われ、7月25日に編集者がワイセツ図画頒布の疑いで逮捕されました。その後も、数社の出版社が警察から呼び出しを受けているという一部報道もあります。
 こうした動きを受け、9 月発売以降の成年向けマンガ誌において、修正範囲を広げる・濃くする・モザイクをかける等の手法で、性器描き方をより曖昧に表現する対応を取っているケースが拡大しています。
すべての申込サークルにお送りしている『コミケットアピール』に明記されている通り、コミックマーケットでは、刑法175条に抵触する「ワイセツ」図画の頒布は禁止となっており、確認作業をさせていただく時の判断基準は「商業誌に準じる」となっています。
 上記のような社会状況を鑑み、男性向・女性向の内容を問わず性器や性交シーンを描き方する場合、成年向けマンガ誌の修正にアンテナを張り、今年10月以降に書店流通している成年向けマンガ誌の内容を実際に確認した上で、必要と思われる修正等を行っていただくことをお願いします。現行の成年向けマンガ誌に準じていない描き方については、頒布物確認の結果が不適当となります。
また、今回の問題は刑法の「ワイセツ」の問題です。児童ポルノ法や青少年健全育成条例とは直接的な関係はありませんので、これらを混同することなく、冷静な対応をお願いします(こちらも『コミケットアピール』をご参照ください)。

 最後になりましたが、コミックマーケットは表現者がなるべく多くの作品を自由に発表し、表現の可能性を追求できる「場」であり続けたいと考えています。自由な創作が出来る土壌が日本のマンガ、アニメ、ゲームなどの文化を育んできたと信じ、少しでも多くの新しい、自由な発想に基づいた作品が生まれることを望んでいます。コミックマーケット準備会は今後も、可能な限りすべての表現を受け入れるよう努めていくことを改めて表明します。

 2013年4月19日に、成年向け漫画を発行している出版社に家宅捜索が行われました。2013年4月に警察のワイセツに関する基準に変化があったであろうと考えられます。その後、この出版社では発行していた成年向け雑誌を休刊にして後継の雑誌を発刊しましたが、修正の基準は以前とは大きく異なりほぼ全体を修正する対応をとっています。
その他の出版社では、特に成年向けの表記をしていないボーイズラブのジャンルで、男性器の修正がこれまでの部分的な修正から全体的な修正に大きく変化しました。この大きな変化は商業誌に限らず、同人誌に対しても大きな影響を与えました。この事件の後、コミックマーケットをはじめとする同人誌即売会で発行された成年向けの同人誌を見ると、性器の修正される割合が大きく増える方向に変化しました。その後の商業誌や同人誌では、様子を見ながら徐々に修正を緩くしていくような傾向がみられています。
同人誌における性器の修正は作家自らの判断によりますが、近年では印刷会社が独自に修正の基準を設けているところも存在し、即売会当日の販売停止処分がなされないようにするための試みがなされているところがあります。

3 どのような修正を求められているのか

 実際に、どのような修正をすればよいかについてですが、コミックマーケット準備会では、「商業誌に準じる」と述べるにとどまり、一切の基準を示していません。さらに、「書店流通している成年向けマンガ誌の内容を実際に確認した上で、必要と思われる修正」をサークルに求め、そのうえで「現行の成年向けマンガ誌に準じていない描き方については、頒布物確認の結果が不適当」とするとしています。したがって、コミックマーケットでは同人誌における性器の修正が商業誌の基準と照らし合わせて、適切かどうか判断し、不適当と判断した場合には追加修正を求めることになります。
 では、準ずるべき商業誌を発行している各出版社が性器に対する修正の基準について公表しているかというと、あらゆる出版社が一切公表していないのが現状です。性器の修正について、出版社ごとに修正の仕方に違いがみられるだけでなく、同じ出版社でも成年向けの表記があるかどうかで修正の仕方に違いがみられます。同じ雑誌の中でも作品ごとに修正の仕方が異なるケースもあります。また、電子書籍版では成年向けの表記がされていないボーイズラブの作品では紙媒体と異なり、性器全体が大きく修正されているなどの違いがあります。さらに、同じ成年向けの作品でも、雑誌と単行本でも修正の種類や範囲が異なることが多く、一般的に雑誌掲載時の方が単行本収録時より修正がより多くされています。これは、雑誌の方が広く流通するため影響力が大きいからだといわれています。
 同人誌を描いた作家が参考にした商業誌が、雑誌なのか単行本なのか、書店で買った成年向けの表記がある雑誌なのかコンビニエンスストアで買った成年向けの表記のない雑誌なのか、紙媒体なのか電子書籍なのか、などの違いによって商業誌の基準の認識が大きくことなります。したがって、コミックマーケット準備会のスタッフによる認識と、同人誌を発行した作家による認識のズレによって、同人誌の新刊全てに一冊一冊サインペンで黒の修正を入れないと販売できないという悲劇が生じてしまうのです。逆を言えば、せっかく創作した作品に必要以上に修正を施してしまって、作品の価値が大きく下がったり、せっかく手に取ってもらったのにガッカリさせて購入せずに立ち去ってしまったりするなどの悲劇も起こり得るのです。だからこそ商業誌を広く網羅的に比較し、修正に対して正しく理解するということが必要だと考えます。

以上、代理での宣伝でした~。


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